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「ヤコ…愛してる…。」
「わたしもよ。愛してるわ…ネウロ。」



Moment of happiness


今日は朝から脳噛邸は大騒ぎである。
本宅より女中が呼び寄せられあかねが彼女たちに的確な指図をしている。
別荘のダイニングとリビングはいつも以上に丁寧に掃除が施され磨き上げられた。

「なあに?なんだか朝から賑やかね?」
「ああ、お嬢様。おはようございます。」
「ごきげんよう、あかねちゃん。」

表向きなのであかねは弥子に丁寧な挨拶をする。

「おや?お忘れですか?」
「何を…?」

「今日はヤコがここに来た、記念日だぞ?」
「あっ…。」

そうちょうど1年前の前日、弥子とネウロは結ばれた。
半ば強引とも言える行為に終わったが、その翌日ここにやってきて静かな生活を始めたのだ。
そしていつしか二人は本気で愛し合い、子供が出来た。

弥子はおおきなお腹を愛おしそうにさする。

「ごきげんよう、愛しい我が子よ。」

ネウロは弥子の前に跪きお腹にキスをした。
弥子は優しくネウロの髪を撫でる。
ネウロはそっと立ち上がるとひょいと弥子を横抱きにしてリビングのソファへと運んだ。
労るように静かにソファに座らせ背中を抱き寄せた。
二人は目を閉じ唇と唇を近づけた。
啄むような口づけを何度も繰り返す。

女中達は一瞬驚いて作業していた手を止めてしまうが、すぐにそれぞれの持ち場に戻る。
あかねはその様子を微笑ましく見守っている。

「ヤコ…愛してる…。」
「わたしもよ。愛してるわ…ネウロ。」

啄むような口づけはいつしか舌を絡ませあう激しいものに変わっていく。

「…さて、次は栄養補給だな。」

ニヤリと笑いネウロは弥子を横抱きにしてダイニングへ向かった。
ゆったりとした上質の椅子に弥子を座らせるとその横に自分も座る。
目の前にはこの日の為にとコックが腕によりを掛けた料理の数々が並んでいた。
当たり前のようにネウロがカトラリーを手にする。
弥子はブラウスのボタンにナプキンを引っかけて甘えるように口をネウロに突き出した。

「クックック…。お嬢様は甘えん坊で困るな。」
「食べさせて…旦那様。」

口角を引き上げてネウロはスープをスプーンでひとさじ掬うと弥子の口元に持っていった。
弥子はあーんと口を開けてそれを口の中に入れる。

「美味しいか?」
「ええ、とっても美味しいわ。」
「そうか。」

ダイニングには執事とあかねが控えているが邪魔にならないようにそっと遠くで見守っているので完全に二人だけの世界になっていた。

「コテジで迎えようとも思ったのだが…。」
「ご飯が済んだらコテジに連れてって。ああ、その前に温泉がいいかしら?」
「入浴の世話もしてくださいか?実に人使いの悪いお嬢様だ。」
「うふふ…奥様を大切にしないと後が怖いわよ?」
「フン。いい気になりおって…。」

しかし言葉とは裏腹にネウロはとても優しい目で弥子を見つめている。

食事が終わるとゆっくりとリビングで休憩を取った後要望通り弥子を温泉まで連れて行き入浴をさせた。
そしてコテジに向かう。

フラウ・カール・ドルシェキは1年前と変わらず、否それ以上に美しい花を咲かせている。
ベッドの背もたれに背中を預けて足を投げ出してネウロが座るとその前に弥子がもたれかかるように座った。
ネウロは弥子のおおきなお腹を抱えるように後ろから優しく抱きしめる。
弥子が斜め後ろに振り向くとネウロは首を伸ばして唇を捉える。

甘い口づけに酔いしれながら弥子はふと1年前の出来事を思い出していた。
愛しい魔人に乙女を捧げて…。
否、その当時は愛しいなどとは思っていなかった、
得体の知れない人物にいつの間にか魅入られてしまい愛を囁かれ、人間ではなく魔人なのだと秘密の暴露を受け…。

「何を考えている?」

ネウロは弥子の耳元を愛撫しながら囁いた。

「1年前の事。あっ…。」
「…そうか。」

ネウロの舌が執拗に耳元を這い回る。
弥子は心地よい快感に身を委ねながら囁いた。

「…あなたに出会えてよかった…。」
「フム…。」
「…見初めてくれてありがとう…。」

ネウロは何も言わずそれに応えるかのように愛撫を続けている。

「…愛してるわ…。」
「…ヤコ。貴様の体も心も命も何もかも…我が輩だけのものだ。」
「ええそうよ。そしてあなたの体も心も命もわたしだけのもの…。」

ネウロの唇がつーっと下がってゆき大きく膨らんでいるお腹に到達する。

「そして…この子も…。」
「ええ。」

さやさやと優しい風がコテジを吹き抜ける。
芳醇なバラの香りが幸せな二人をゆったりと包んだ。



end


++++++++++

はあああああああぁっ!!(悶絶)
あああ、かゆい。
全身がかゆいぃいい!!
なにさ!もう!
朝っぱらから見せ付けてくれちゃってぇぇぇえええ!!!
いいぞ!もっとやr(自重)

大人だ。
弥子様大人だ。
レディだ。
そりゃあ、伯爵夫人なんだから当然なんだけど、
令夫人(レディ)だ。淑女(レディ)。
貴婦人じゃないですか。
もう、上手いことネウロを手玉にとってまぁ。
強い女の子もイイ!!
おねだり上手は愛される女の子の象徴です。
甘えられない女の子も構いたくなるのだけど。

あれです。
黄昏様の弥子様は
素直で強がりで男心をがっちり掴む子猫、もとい雌豹です。
本能でやってのけるテクニック…私も見習いたい……。
同性にも好かれる女子だ。
うちのネウヤコには無い色合いのカップルだ。
日なたみたいなオレンジとか黄色とか、柔らかい暖色の似合うかぽーだ。
これからの寒い季節も乗り越えられそうです。

黄昏様、
ありがとうございましたぁっ!!!

あとあと、掲載までにすごく長く掛かってしまいまして…なんと申し上げればよいか…。(平伏)
今後ともお付き合いいただければ幸いです。
本当にありがとうございました!

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