「ねえ、見て、雪だよ」
初雪
雪が、降り始めた。アンタが帰って来てから、初めての雪。
「ねえ、見て、雪だよ」
事務所の窓際で魔人に手招きする。
「雪など珍しくはないだろう?毎年降っているではないか」
言いながらも、ネウロは私の方へ近付いてきた。
「私は、アンタと雪を眺めたいんだよ」
「ふん、殊勝な事を。これが貴様の三年分の進化か?」
後ろからぎゅっと抱きすくめられて、身動きができない。
「苦し…いよ。ネウロ」
「煩い。望み通り側に来てやったのだ。文句を言うな」
アンタが帰って来てから半年が経つけど、お互いなんだか距離を置いていたものね。三年前はあんなに密着していたというのに。
「ヤコ…」
耳元で魔人の声が響く。
窓辺から見えるのは、音もなく降り積もってゆく雪。
そうして、都会の街並みが白く埋め尽くされてゆく。
アンタにこうして抱きしめられていると、アンタの居なかった三年間の空白も、埋め尽くされてゆくような気がするよ。
私達は事務所の窓辺に佇んだまま、降り積もってゆく雪をただじっと、見つめていた。
END.
うふふ~♪
あまぁいvvvv
リクエストしたのは「雪にまつわるネウヤコ」でした。
星様、ありがとうございます!!
うちのネウヤコ素直じゃないからな。管理人と一緒で。
あああ、手が疼く!マウスを持つ手が疼くよ!
ちょっと描いてきます。
P.S.掲載遅くなって申し訳ありませんでした(平謝)
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